2026-09-12 公開 / アプリ開発
Macアプリに独自ToDoを足す前に、純正リマインダーとの役割を決める
常駐アプリに簡単なToDoを付けると、最初は便利です。ところが期限、通知、繰り返し、iPhone同期まで足し始めると、Appleの「リマインダー」と同じものをもう一つ作ることになります。そこで、入口だけを小さなアプリに残し、データ管理は純正アプリへ戻しました。
リリースノート
Mac版シロネ Assistant 1.1.0では、独自ToDoをAppleリマインダーの未完了項目へ置き換えました。シロネでは項目の追加と完了だけを行い、期限、通知、リスト分けなどは「リマインダーを開く」から続けます。旧版の未完了ToDoは、初回連携時に一度だけ移行します。
メモにはmacOSの共有メニューを追加し、Appleの「メモ」を含む共有先へ送れるようにしました。常駐キャラクターは小・標準・大から選べ、初期値を小にしています。
苦労したこと
難しかったのは、機能を増やすことより境界を決めることでした。アプリ側にも削除、編集、期限設定を置けば、その場では完結します。しかし、同じ項目がシロネとリマインダーのどちらにあるのか分かりにくくなります。同期に失敗したときの正しい状態も複雑になります。
権限要求のタイミングにも注意が必要です。起動直後にリマインダーの許可を求めると、ToDoを使わない人にも理由の分からないダイアログが出ます。ToDo画面に連携ボタンを置き、用途を読んでから許可できる形にしました。
工夫したこと
操作は追加と完了に絞る
常駐アプリの役割は、思いついた項目を素早く入れ、目の前の作業を終えたら完了にすることです。詳細編集は純正アプリへ渡すと、macOSとiPhoneの通知や同期をそのまま使えます。
旧データは一度だけ移す
連携許可が得られ、追加先の既定リストが確認できた場合だけ旧ToDoを移します。途中で保存に失敗したら旧データを消しません。「移行済み」の印は全件を保存できた後に付けます。
採用しなかった案
独自ToDoと純正リマインダーの両方をタブで切り替える案は採りませんでした。選択肢は増えますが、保存先の判断を毎回利用者へ戻すためです。純正アプリを別画面へ埋め込む案も、Macらしい操作や将来の互換性を損ねるため避けました。
AIにどう作らせたか
AIには「機能一覧」より先に役割を伝えました。効いた指示は次の4点です。
- 純正機能と重なる保存領域を作らない
- 常駐画面では追加と完了だけに絞る
- 権限は機能を選んだ時点で説明して求める
- 旧データは成功を確認するまで削除しない
「Macらしく便利にして」だけでは、設定やボタンが増えました。残す操作と純正アプリへ渡す操作を先に指定すると、画面も実装も単純になりました。
持ち帰れる判断基準
- OS純正アプリが同期・通知・検索を既に担っていないか
- 自作アプリで頻繁に使う操作を2つか3つに絞れるか
- 権限要求の直前に用途を説明できているか
- 移行が途中で止まっても元データが残るか
- 詳細管理へ1操作で移れるか
純正機能との統合は、機能を減らすためだけの判断ではありません。Mac全体でデータの置き場所を一つにし、小さなアプリを迷わない入口にするための設計です。